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2010.10.10 Sun 『ここに私の秘密について書き記しておこう』第五話後編

*ある女の子の独白調小説(フィクション)
前編はこちら

私「いきなりクライマックス」

以下要約。
・体育祭のダンス中、連続で絶頂を迎え、ついに私は失神する。

=============================

 その瞬間はすぐにやってきた。私は直立した状態からすばやく前屈をして、両手で両足首を握った。前屈によって私の腹部が強く圧迫され、爆発寸前であった感覚が一気にはじけとんだ。その衝撃で私の膝と腰ががくがくっと揺れて、泥水を含んだ液滴が飛び散った。体の中心を貫くような衝撃に対して、私は自分の意思とは関係なくうめき声を返した。

 想像よりも感覚の程度はかなり強かった。私の意識を保っている部分が壊れたかのように、視界に暗い幕が下りたように感じた。周りの音は遠くからエコーがかって聞こえ、あらゆるものがぼんやり不確かなものに感じられていた。しかし、あの感覚だけは一層その鋭さを増して私の体を責め立て続けた。

 一瞬ダンスの音楽が聞こえなくなり、体がバランスを失ってふっと傾いたように思えた。目の前が黒いもやに包まれたかと思うと、次の瞬間には背筋を突き上げる衝撃とともに、すぐに視界が蘇った。私はいつの間にか片膝を地面についていて、目の前には地面が迫っていた。髪の毛が泥の水溜りに浸かっていた。

 またすぐに目の前の地面が消えたかと思うと、すぐに体を流れる電気によって、意識が無理矢理引き戻された。私は今度はダンスの音楽に合わせて振り付けを再開していた。私の意識は切れそうな蛍光灯のように点いたり消えたりした。

 そんな中でも、私の体はほとんど自動的に動き、ダンスの振り付けを続けていた。私の脳の、意識の外の部分に、ダンスの振り付けがしっかりと刷り込まれていたのだ。本番当日までの地獄のような単純な反復練習の積み重ねが、この場面にきて役に立っていた。しかし、皮肉にもそのことが、私を更なる快楽と苦痛の地獄に落とし込んでしまうのだった。

 体を曲げ、捻り、四肢を激しく動かすダンスの動作は、私の熱くなっている下腹部の中心部を、折り曲げ、捻らせ、擦れあい、圧迫、振動させ、新たな刺激となって私を苦しめた。あらゆる角度からさまざまな強さや速さで私の体は蹂躙され、味わいたくもない快感を詰め込まれることを何度も強いられた。

 私は無意識の世界に逃げ込むことは許されなかった。音と視界がふっと消えたかと思うと、下腹部から発生する電流のような衝撃が背筋をかけのぼって頭に到達し、私の意識はたたき起こされた。呼吸をすることさえままならならず、私の口はパクパクと魚のように無意味に開閉していた。苦痛と快楽がめまぐるしく入れ替わり、私の体を繰り返し貫いた。

 数分もないはずのダンスの残り時間が無限に長く感じられた。そんな中でも、感覚が再び達することだけは、かろうじて抑え続けた。しかし、その努力をよそに、私を繰り返し襲うその感覚の波は、その勢いを加速度的に強めはじめた。苦痛と快楽の振れ幅が大きくなり、その間隔も急激に短くなった。

 ダンスはついに佳境を迎え、あとほんの十秒程度で終わるところであることを、私は頭の隅で認識した。昇りつめてくる感覚と戦いながら、私は最後の力を振り絞って、ダンスの最後である大の字のポーズをとった。

 ダンスが終わった瞬間の安堵が、私を油断させた。この瞬間に感覚が一気に膨らみ、私の中で爆発してしまった。最後までずっとギリギリのところで我慢して踏みとどまっていたことが、却ってその勢いを増加させた。せき止められていたダムが決壊するかのように、あの感覚が一気に閾値の遥か上へと私を押し流した。

 それは今までに経験したことのない強さであり、快感の波が暴力的ともいえる勢いで私の頭と体をかき混ぜていった。肌を叩く雨粒や頬を撫でる湿った風でさえ、私の体の中の芯をさらに揺さぶった。

 下腹部がきゅうっと収縮し、腰が自分の意思とは関係なく小刻みに痙攣した。その度に発生する電流が私の意識を弾き飛ばそうとし、私はそれに流されるままに、硬く閉じた口の端から意味を持たないくぐもった音を何度かこぼした。目の前では幾度かに渡って白いフラッシュが点滅した。

 私の下腹部に急激に何かが集まっているのを感じた。夏休みのキャンプのときに、同じ感覚を味わったことを思い出し、失禁してしまうことを予感した。今の私には、この感覚の暴走を止めることはとても適わず、感覚のさせたいがままに任せてしまった。

 下腹部の筋肉は限界まで収縮し、一点に集まった感覚は、今までで最も激しい衝撃となって、私の体中に一瞬で散らばった。発生した電流によって収縮した筋肉が一気に開放し、生暖かい液体が勢いよくブルマの中に噴き出された。私の腰が、がくんがくんと大きく揺れているのがわかった。

 太ももの内側を生暖かい液体が流れ落ちる感触とともに、雨音とは別の水滴が足元の水溜りを叩く音が聞こえた。私は何もすることも、何も考えることもできず、おさまることのない、どこまでも昇りつめる感覚に、その身をゆだねて喘ぎ続けた。

 いつの間にか私の目には、薄暗く白い天井と、細長い二つ一組の眩しい蛍光灯が映っていた。涼しい風が私の右頬をそっと撫でた。ゆっくりと右側に目を向けると、開いた窓から入り込む風が白いレースのカーテンを揺らしていて、微かに賑やかな声が聞こえてきた。頭を動かして下に視線をやると、タオルケットに包まれた私の体が見えた。私は自分が仰向けの格好で、ベッドの上に寝かされていることに気づいた。

 意識がだんだんとはっきりしてくるにつれて、頭の中をぐにゃりと捻じ曲げるような混乱が沸き起こってきた。今日は体育祭で、私は運動場でダンスを踊っていたはず――ここがどこで、自分がどんな状態なのか把握できずにいた。すると、気がついた、と、聞きなれた声が左側から耳に入ってきた。そこには母親がベッドの横の椅子に腰掛けていて、ほっとしたような表情で私のほうを見ていた。

 母親の話によると、ダンスが終わった後、みんなが退場している中、私はその場にうずくまって動かなくなったらしい。異常を察知して友達が駆けつけ声をかけても、苦しそうにうめき声を上げるだけで反応はなく、肩を担がれて急いで保健室に連れて行かれたようである。保険の先生によると貧血との診断であり、母親が今まで様子を見ていたとのことだった。

 ようやく私は、今自分が学校の保健室にいることを認識した。保健室には何度かお世話になったことがあるので、なんとなく見覚えがあるなあ、と部屋を見回しながら思った。ふと壁にかかった時計が目に入った。時刻は午後三時前をさしていた。ダンスを踊っていたのが昼前なので、私は三時間ほどベッドで眠っていたことになる。

 私は体を起こそうとして両腕に力を込めようとした。すると、思った以上に腕に力が入らず、肘からがくんと崩れてしまった。私の両手は冷たくてかすかに震えており、いつもより青白く見えた。もう一度今度はしっかりと力を込めてゆっくり上半身を起こした。頭は重く、むかむかとした空腹感が胸の奥のやや下あたりでぐるぐる回っていた。と同時に、非常に強い喉の渇きを覚えた。

 母親が、水筒のコップに入れたスポーツドリンクをくれたのでそれを口に入れた。冷たく甘いスポーツドリンクが、私の乾ききった口内と喉を通る感触は、この世のものとは思えないほど心地よく刺激的なものに感じられた。私は夢中になってそれを一息に飲み干した。体中に気力が沁み渡っていくように思えた。

 私は一息ついて、窓の外を眺めた。いつの間にか雨は止んでいて薄日が差していた。体育祭はちょうど閉会式を迎えており、全校生徒がグラウンドに集まって並んでいた。自分ひとりだけがここにいることを考えると、お祭りに参加できなかったときのような寂しさを感じた。ダンスの後のことを思い出そうとしても、全く記憶に上らなかった。ダンスの最後のポーズを決めて、そのまま感覚が達して、その勢いで失禁して――その辺りで私の記憶は完全に途切れていた。

 自分の姿に目をやると、きれいな体操服に身を包んでおり、靴下を履いておらず裸足だった。髪の毛を縛っていたゴムひもは外されていて、頭に付着していたはずの泥もきれいに取り除かれていた。下着もあらかじめ持参していた予備のものに取り替えられていた。私は自分が知らないうちに、自分の体中をくまなく拭かれ、下着まで着替えさせられていることを考えると、もやもやとした複雑な気持ちになった。

 母親が席を外したのと入れ替わりに、友達が入ってきた。友達はほっとした表情で笑顔を見せて、私の両手を包み込むようにぎゅっと握った。
「大変だったね。こんなに手を冷たくして」
突然手を握られて、ちょっとびっくりした。私より一回り大きい友達の手は温かかった。

 友達は私の上履きと制服とかばんを持ってきてくれていた。
「もう後は片付けだけだから、そのまま休んで帰っていいよ」
と、友達は言った。私は少し申し訳ない気持ちになりつつ、ありがとう、迷惑かけてごめんね、と言った。それに対して、
「友人として当然のことをしただけだから気にしなくていいよ」
と、言いながら笑った。こういう言葉を臆面もなく出せるのが、この友達のすごいところだなあ、と私は思った。

 一方で、私は失禁をしたことを思い出し、友達や母に悟られていないだろうか、と不安になった。かといって、そのことをこちらから聞くことはできるはずもなかった。急に友人が私のほうに近づいてきた。私はどきっとした。友達は私の耳に口を当てて小声でささやいた。ダンスが終わったとき、私の体操服が雨水ですっかり濡れていて、乳首の形と色が確認できるほど体操服ごしに見えていたらしい。

 その頃の私は自分の体に対して随分と無頓着な部分があった。ブラジャーを着け始めたのも、親に言われてから仕方なく、であった。またそのブラジャーは、体育の時間のときは暑苦しかったので外していた。私の胸はほとんど成長していなかったので、自分としては全然気にしていなかった。そのことの代償がここで出てしまった。

 観客を目の前に体中を泥だらけにし、自分の乳首を晒しながら頂点に達しつつ、一心不乱に踊っている様を想像すると、私はそのあまりの恥ずかしさに頭を抱えてうつむいた。自分の顔がかあっと熱くなり、ああ、今私の顔は見る見るうちに赤くなっているんだろうな、と頭の隅で考えた。

「顔、真っ赤だよ、かわいー」
友達はそう言って、人差し指で私の頬をつついてきた。それは友達が私をからかうときのお決まりの仕草だった。いつもは怒って反抗する私だったが、今回に限ってはされるがままだった。

 私にとって、一日に三回、しかも激しい運動をしているときにあの感覚が達する経験をしたのは、いずれも初めてのことであった。とりわけダンスの最中に連続して達したときの感覚は、かつて経験したことがないような強烈なものであった。しかし、それと比肩するほどの激しい体験を、再び二学期の間にするとは、このときの私は思いもしなかった。


つづく

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